意図した成果を生む人材戦略
2007年12月20日
かつてビートたけし氏が、小渕首相(当時)のことを
「海の家のラーメン」と評していました。
「大して期待していなかったけど、食べたら案外旨かった」と。
これを聞いた当時、なるほどと妙に納得させられた反面、
「そんな結果オーライ的な人選をしている政府ってどうなんだ?」と
大きな疑問や不安を感じた記憶があります。
結果オーライな人選。
我々がお手伝いさせていただく多くの中小企業においても、
実態はこれに近いものがあると感じています。
「来るものは拒まず、とりあえず入社させてみる」
「何となく良さそうだという感覚だけで採用する」
あとは、結果がどう出るか、フタを開けてみてのお楽しみ。
お楽しみの保証があればまだ良いのですが、実際には、
開けたらカラッポだった、はずれクジが入っていた―。
お付き合いさせていただいている経営者の方々からお聞きする限り、
そんなケースの方がずっと多いように思います。
「人材戦略」の大切さはどんな企業の経営者も
もちろん感じておられることですが、
意図してその戦略を実行できている企業というのは
ごく限られているのではないでしょうか。
企業の理念やビジョンに基づく成長戦略と、そのために必要な
人材(要件や適性)の明確化、そしてその人材ターゲットの確保に
向けた投資、さらには入社後の育成の仕組み化。
これらが一貫して行われてこそ、意図した成果を生む人材戦略だと
言えます。
一般に中小企業は採用に不利だと言われますが、
そうした市況だけに原因を向けず、そもそも自社の人材戦略は
明確になっているのか?そして全社共有されているのか?
はじめの一歩として、まずはそうした点から見直しを図ってみる
ことが必要だと考えます。
名古屋支店 木下