CMSという会社の「Why」~なぜ存在しているか~
世間では理念といわれるもの、それが当社ではコアバリューである。
CMSのコアバリューは2つある。
①顧客の社史に残る仕事をする
②雇われないでも生きていける力を身に付ける
まず、一つ目の「顧客の社史に残る仕事をする」。
実はこのコアバリューは、CMSオリジナルの言葉ではない。
これは松下が新卒時代、リクルートのリクルーターから
ミキハウスとスカイラークのとある話を聞いた事から始まる。

ミキハウスは、今では誰もが知る子供服の大手メーカーである。
しかし、数十年前は婦人服の小さなメーカーから始まっている。
現ミキハウスのオーナー社長は、ミキハウスのHPで、
「オシャレに興味を持って育った当時の若いお父さん、お母さんが満足できる子供服がなかった。
だから機能性はもちろんのこと、ファッションとしても通用するものを作りたかった。」
と書いている。
この言葉通り、当時ミキハウスは婦人服という事業のみで続けていくのは厳しく、
新しい事業である子供服に挑戦しようと思ったという。
そして、新しいニッチの事業に進出しつつも、
次代のビジョンを共有できる新卒者と共にそれをしたい。
そう願っていた矢先、たまたまリクルートの営業マン藤田さんとの出会いがあった。
新卒採用について藤田さんと会って、繰り返し話しているうちに、
「藤田さんに任せて新卒採用をやってみよう!会社の将来を新卒採用に賭けよう」と決心したという。
当時ミキハウスは、まだとても小さな会社で、本社は社長の自宅だった。
新卒をやると決めたとき、商談の場は本社のちゃぶ台の上であった。
そのちゃぶ台で、ミキハウスの社長は
「一年間かけて一生懸命稼いだ純利益500万。藤田さんあんたに預ける!」
と藤田さんに仰った。この500万は銀行振り込みではなかった。
我が子のように抱きしめた札束を受け渡す姿がそこにはあった。
そう言って、新卒採用が始まった。
その後藤田さんは、ミキハウスに採用広告をだすというお手伝いだけにとどまらず、
その後ミキハウスが始めてTVCMをだしてときのプロデュースも手がけている。
その姿は、採用広告の営業ではなく、
ミキハウスにとって将来の道を共に切り開くパートナー的存在だったであろう。
今、彼はミキハウスグループの子会社の社長をされている。
そういう話をリクルートのリクルーターが熱く話してくれた。
当時リクルートは日本の人事部になるとうたっていたが、
その言葉にはあまりピンとこなかった。
だが、
「顧客の社史に残るような仕事をする」という言葉には強く感銘をうけた。
我々がお手伝いするその会社は、今は小さいんだけど振り返ってみたら、
「そう、あの時君と会えたから、今の私の会社がある」そう言われたい。
そんな仕事がしたい、心底そういうスタンスがいいと思った。
これからも、そして今後も、その思いは変わらない。
僕は永遠に「顧客の社史に残る」という言葉に取り憑かれるでしょう。
では、どうすればその信頼関係が気付けるのか。
その答えは簡単だと僕は思っています。
それは、顧客の依頼に対して応えるアウトプットが、顧客の想定を少しでもいいから超え続けること。
それだけです。
そして顧客に「ああ、そこまで真剣にやってくれたんだね・・・」と思ってもらうこと。
相手の想定を少しでもいいから、超えつづける。期待を超越し続けること。
これは強い、顧客に対する”想い”がないと出来ないことである。
もう一つのコアバリュー、
「雇われないでも生きていける力を身に付ける」。
この想いは当時、自分が独立をするときにもっていた絶対になりたくないイメージからきている。
そのイメージとは、会社の文句をいいながら飲み屋で愚痴を言う自分の姿である。
そんな姿を自分の娘には絶対に見せたくない。
かっこ悪い親父にはなりたくない。
どんな状況であっても、家族を養っていける力を身に付けたい。
そう強く思っていた。

自分の上長にどうしても我慢できない人が配属になったとき、会社にしがみ付くのではなく、
辞めるも残るも自身の意思一つで決められる状態である。
雇われないでも生きていける力を身に付けるとは、イコール独立ではないと思っている。
そういう状況になったとしても、その人のもってる能力・スキル・経験が、
その場以外のどこでも買ってくれる状況であれば、どこにいても大丈夫だということである。
いわゆる市場での換金率が非常に高い人材になることが、独立への道を切り開くということ。
「明日会社がつぶれても、別に私は困りませんよ。」
という台詞を心底本音で言えるということが、雇われないでも生きていける力だと思ってる。
そしてCMSにいることで、確実にそういうスキルがつくという環境を創りつづけるのは、
僕の最大のミッションである。
将来、今の社員たちが独立する力を付けたとき、こんな言葉を言い合っている姿を目指したい。
「この場にいるのが、なんとなく好きだからCMSにいるんだよね」
「あいつらと一緒に仕事をするのが好きだから一緒にやっていきたい」
「まぁCMSって面白いよ。だからここにいる。」
というのが目指すべき、本質の姿だと僕は思っています。
